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まちアート3丁目

Author:まちアート3丁目
【photo】 - NICUのびっこより -

ひとつのモノを、いろんな視点で楽しみたい。そこには、発見・笑いあり!こども心い~っぱいの、わたしん家です。

家の近所に畑を借りて、ぼちぼち野菜作りを楽しんでいます。実家の田んぼもやってます。
田んぼや畑には、たくさんの生き物がすんでいます。
ありがたい・命をいただいています!

◇ - 『tennen』 - ◇
・open:月・火・水 10:00~16:00 (※祝日は、お休み)
・tel:  090-5696-3552

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戦後日本写真入門 -山口県立美術館-
『 戦後日本写真入門 』   -山口県立美術館-
コレクション展特集展示

現在、山口県立美術館にて開催中の、『戦後日本写真入門』 展に行ってきました。
作品は、約180点。
「美術館って、こんなにたくさんの写真を所蔵していたんだ・・・」 と驚くと共に、
そこには、20人の作家による 戦後30年間のいろんな被写体の見せ方があって、
最近、カメラに興味をもってる私にとって、「写真」 ってすごいなぁ・・・と
あらためて考えるきっかけになりました。

IMG_0484_convert_20090320084206.jpg

好きだったのは、植田正治さんの 「パパとママとこどもたち」 とその隣の作品。
パパとママと4人の子ども達の、砂丘の上でちょっぴり距離ある関係。
人がいて、モノがあって、人がいて・・・・そこは砂丘。 他にだ~れもいない。
この なにげない一コマがちょっぴりおかしくて、なんともほっこりした気持ちにさせてくれる。
「なんとなく恥ずかしい・・・?」 なんて思いながら、そこに立ってポーズしてるのかな?
母さんの袖をひっぱる子ども・・・・なんとも楽しい!
写真の中に、家族の呼吸と 風を感じました。

そんな昭和の時代のほほえましい写真があると思えば、
戦後の苦しい時代を 真正面から生々しく捉えた写真や被爆の写真もある。
傷ついた体、ケロイドやドームの写真は、痛々しくてたまりません。

そんな反面、その中に造形的な美しさを見る。
モノとしての、限りなく美しいライン。現実的に起きていることとは無関係のように美しい。
・・・ケロイドも別の視点でみると、本当にきれい撮れているなぁと思う。
また、「ドームの太陽光?」 をみていると、爆弾が落ちる瞬間にも見えるし、
日の丸っぽい??・・・平和を象徴しているようにも見えてくる。

最後にグッと惹かれたのは、「道」 の写真でした。
5年間にわたり、一つの場所で撮り続けられた工事現場の写真。(道が完成するまで)
まさに、ここにあるのは一つの記録です。
「道ってこんなに時間をかけてできるんだぁ~」 と、驚きを感じる。
と同時に、「なぜここを突き抜けるのにこんなにも時間がかかるの・・?」 と疑問にも思う。

そういえば・・・気がつくと我が家の近くにも、突如として山際から道が現れ、
知らないうちに、山や自然を破壊し、工事がされていたことに気付く。
「わぁ~これだったんだぁ!!!!」
こうやって、知らないうちに道が出来ているのかと思うと、なんとなく怖い気がしました。

写真には、不思議な魅力があります。そう・・・、時代を超えて語りかけてくる。
ある時は記録として生々しく、私たちに現実を突きつけるし、
そしてある時は、何事もないかのように、ただただ美しく線と光を強調する。
どちらも、光で刻まれた被写体を見ているのだけれど、
撮影する人の意図によって、その見え方は大きく変ってきます。

この展覧会では、写真の魅力をいろんな角度から私に教えてくれました。
自分自身がカメラを持ち、撮影している人だと考えると、
いろんな場所に飛び出して、目の前の瞬間をパシャパシャを撮りまくる。
そう、知らない時代を作家と一緒に旅しているようで、
ファインダーをのぞく、作家の視線や息づかいも聞こえてくるような・・・
一枚一枚が魂のある写真でした。 今こんな写真を撮る人がどのくらいいるのだろう。
うすっぺらい社会に負けたくない。
いつか、こんな写真を自分も撮ってみたいと、夢描くのでした。

生々しいわけでもなく、超美しいわけでもない。日常の中で淡々と行われていること。
そんな写真が、私たちに何かを語りかけてくる。
        ・・・・今も、どこかで「道」 は作り続けられている。
やっぱりカメラは、魅力的なマシーンなのだ。

写真展は、4月5日(日)までです!

■おススメの展覧会
-コレクション展特集展示- 『戦後日本写真入門』
・開催期間: ~2009年4月5日(日)
・開館時間: 9:00~17:00
・入館料: 190円
・場 所: 山口県立美術館 山口市亀山町3-1
・問い合せ先: 083-925-7788

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